一般的にはチタン、タングステン、サージカルステンレスの順になると思いますが、原材料よりも製造コストの方がかかります。
単に材料原価としてチタン、タングステン、サージカルステンレスを比較することは難しいです。
どれもジュエリーの素材として市場で手に入る金属ではないからですし、リサイクルにもコストがかかり過ぎて現実的には不経済な理由で実現しません。
タングステンなどは手で加工できるやわな金属ではありませんので、タングステン自体の材料として入手するすべもありません。タングステン産出国は中国で、日本で採れるものではありません。
タングステンが発見されたのは1783年。チタンが発見されたのは、タングステンに遅れること8年の1791年です。
なぜ地殻には豊富と言われるチタンがレアメタルなのか、それは精錬に非常に多くの工程と時間を要してもほんのわずかしかチタンが採れない難しさにあります。原料さえあれば、たくさん生産できると考えるのが普通ですが、チタンには当てはまらないのです。チタンを得るためには、膨大な電力を必要とし、そのコストも莫大ですが、長時間かかってほんの少しのチタンしか作ることができない、そういう金属なのです。そのため、チタン自体のコストも上がってしまいます。
サージカルステンレスという元素はありません。ステンレスは鉄をメインとするクロムやニッケルのブレンドされた合金です。